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  • n8n vs Zapier徹底比較|料金・機能・使いやすさの違いと選び方【2025年版】

    n8n vs Zapier徹底比較|料金・機能・使いやすさの違いと選び方【2025年版】

    n8nとZapierは、どちらも業務を自動化するためのツールですが、設計思想や料金体系、得意な用途が大きく異なります。この記事では、両者の違いを料金、機能、使いやすさなど多角的に比較し、どちらを選ぶべきかを解説します。

    n8nとZapierの概要

    まずは両ツールの基本情報を確認しましょう。

    n8nとは

    n8n(エヌエイトエヌ)は、2019年にドイツで開発されたワークフロー自動化ツールです。オープンソースで提供され、セルフホスト(自社サーバー運用)とクラウド版の両方を選択できます。

    • オープンソース(Fair-code License)
    • セルフホストなら実行回数無制限
    • 500以上のサービス連携
    • ノードベースの視覚的なワークフロー構築
    • コードによる拡張が可能

    Zapierとは

    Zapier(ザピアー)は、2011年にアメリカで誕生したクラウド型の自動化プラットフォームです。世界で最も利用されているワークフロー自動化ツールの一つで、非エンジニアでも簡単に使える操作性が特徴です。

    • 完全クラウド型(セルフホスト不可)
    • 8,000以上のアプリと連携
    • 直感的なステップバイステップ形式のUI
    • 豊富なテンプレート
    • 日本語サポートあり

    比較表:n8n vs Zapier

    項目 n8n Zapier
    料金 セルフホスト:無料
    Cloud:€20〜/月
    無料(100タスク/月)
    有料:$19.99〜/月
    課金単位 ワークフロー実行回数 タスク数(ステップ単位)
    連携サービス数 500以上 8,000以上
    セルフホスト 可能(推奨) 不可
    複雑なワークフロー 得意(条件分岐、ループなど) 基本的(有料で拡張)
    学習コスト やや高い 低い
    日本語対応 UI英語のみ UI日本語対応
    AI連携 AIエージェント構築可能 AIオーケストレーション機能
    コード拡張 JavaScript/Python対応 コードステップあり(制限的)
    向いている人 技術者、コスト重視 非エンジニア、手軽さ重視

    料金比較

    n8nとZapierの最も大きな違いの一つが料金体系です。

    n8nの料金

    プラン 月額 実行回数 特徴
    セルフホスト 無料(サーバー代のみ) 無制限 自社サーバーで完全管理
    Starter €20(約3,200円) 2,500回 クラウド版の入門プラン
    Pro €50(約8,000円) 10,000回 本格運用向け
    Enterprise 要問い合わせ 無制限 大規模組織向け

    ポイント:n8nの課金単位は「ワークフロー実行回数」です。1つのワークフローが何ステップあっても、1回の実行で1カウントです。

    Zapierの料金

    プラン 月額 タスク数 特徴
    Free 無料 100タスク/月 2ステップZapのみ
    Professional $19.99〜(約3,000円〜) 750タスク〜 マルチステップ対応
    Team $69〜(約10,500円〜) 2,000タスク〜 チーム共有機能
    Enterprise 要問い合わせ 100,000タスク〜 エンタープライズ機能

    ポイント:Zapierの課金単位は「タスク数」です。ワークフロー内の各ステップ(アクション)が1タスクとしてカウントされます。

    コスト比較の具体例

    1日100回実行する5ステップのワークフローを1ヶ月運用した場合を比較します。

    n8n(セルフホスト)の場合

    • ワークフロー実行:100回 × 30日 = 3,000回
    • コスト:VPS代(約1,000円/月)のみ

    Zapierの場合

    • タスク消費:100回 × 5ステップ × 30日 = 15,000タスク
    • 必要プラン:Team以上(約$200/月 = 約30,000円)

    このように、複雑なワークフローを高頻度で実行する場合、n8nのコスト優位性は圧倒的です。

    機能比較

    連携サービス

    Zapierの強み

    Zapierは8,000以上のアプリと連携可能で、これは業界最多です。日本のサービス(Chatwork、kintone、freeeなど)との連携も充実しています。

    n8nの特徴

    n8nの公式連携は500種類以上ですが、HTTPリクエストノードを使えばAPIを持つあらゆるサービスと連携可能です。技術力があれば連携先は事実上無限です。

    ワークフローの複雑さ

    Zapierの制限

    • 無料プランは2ステップのみ
    • 条件分岐(Paths)は有料プラン
    • ループ処理は限定的

    n8nの強み

    • 条件分岐、ループ、エラーハンドリングが標準機能
    • ワークフローの分岐・合流を自由に設計
    • サブワークフロー(別ワークフローの呼び出し)対応

    AI機能

    Zapierのアプローチ

    Zapierは「AIオーケストレーション」を打ち出し、複数のAIを連携させる機能を強化しています。AI搭載のZapビルダーでワークフロー作成をAIがサポートします。

    n8nのアプローチ

    n8nは本格的なAIエージェントの構築が可能です。AI Agentノードを使い、LLMにツールを与えて自律的に動作するエージェントを構築できます。

    拡張性

    Zapier

    • コードステップでJavaScript/Pythonを実行可能(制限あり)
    • Webhookでカスタム連携
    • 基本的にクラウド内で完結

    n8n

    • Functionノードで自由にJavaScriptを実行
    • カスタムノードの作成が可能
    • セルフホストなら環境を完全にカスタマイズ
    • ワークフローをJSON形式でエクスポート/インポート

    使いやすさ比較

    学習コスト

    Zapier

    • ステップバイステップのウィザード形式
    • UIが日本語対応
    • 豊富なテンプレート
    • 初心者でも5分で最初の自動化を作成可能

    n8n

    • キャンバス形式でノードを線でつなぐ
    • UIは英語のみ
    • セルフホストの場合はサーバー構築が必要
    • 慣れれば強力だが、最初は学習コストがかかる

    デバッグのしやすさ

    Zapier

    各ステップの実行結果をタスク履歴で確認できます。エラー発生時は通知が届き、原因特定がしやすいです。

    n8n

    ワークフローをリアルタイムでテスト実行でき、各ノードの入出力データを視覚的に確認できます。デバッグのしやすさではn8nが優れています。

    セキュリティ比較

    データの取り扱い

    Zapier

    • 完全クラウド型でZapier社のサーバーを経由
    • SOC 2 Type II認証取得
    • Enterprise版ではより高度なセキュリティ機能

    n8n

    • セルフホストなら自社サーバーで完結(データ外部送信なし)
    • 機密データを扱う場合に有利
    • ただしセキュリティ管理は自己責任

    どちらが安全か

    セキュリティ要件が厳しい場合(金融、医療、機密情報など)は、n8nのセルフホストが推奨されます。一般的な業務用途であれば、Zapierのマネージドセキュリティで十分です。

    どちらを選ぶべきか

    Zapierがおすすめな人

    • プログラミング知識がない、または最小限にしたい
    • 日本語UIで操作したい
    • シンプルな自動化(1対1のアプリ連携)が中心
    • すぐに始めたい、サーバー管理はしたくない
    • 日本のSaaSサービスと連携したい
    • チームで共有して使いたい

    n8nがおすすめな人

    • コストを抑えたい(大量実行や複雑なワークフロー)
    • 複雑な条件分岐やループ処理が必要
    • AIエージェントを構築したい
    • 独自APIや社内システムと連携したい
    • データを自社環境に留めたい
    • 技術的なカスタマイズをしたい

    選び方のフローチャート

    1. 技術力はあるか?
      • なし → Zapier
      • あり → 次へ
    2. コストを最小化したいか?
      • はい → n8n(セルフホスト)
      • いいえ → 次へ
    3. ワークフローは複雑か?
      • シンプル → Zapier
      • 複雑 → n8n
    4. 機密データを扱うか?
      • はい → n8n(セルフホスト)
      • いいえ → どちらでもOK

    併用するという選択肢

    n8nとZapierは排他的な選択ではありません。併用する方法もあります。

    • Zapierで小さく始める:無料プランで自動化の効果を確認
    • 複雑化したらn8nに移行:コストや機能の限界を感じたら切り替え
    • 用途で使い分け:シンプルな連携はZapier、複雑な処理はn8n

    よくある質問

    Q. 完全な初心者にはどちらがおすすめですか?

    A. Zapierをおすすめします。日本語UI、豊富なテンプレート、ステップバイステップのガイドがあり、5分で最初の自動化を作成できます。n8nは便利ですが、最初の学習コストがかかります。

    Q. 月額コストを最小限にしたい場合は?

    A. n8nのセルフホストが最もコストパフォーマンスが高いです。VPS代(月500〜1,000円程度)のみで実行回数無制限です。技術力がない場合でも、n8n Cloudのトライアル(14日間無料)で試すことをおすすめします。

    Q. ZapierからN8nへの移行は難しいですか?

    A. ワークフローの再構築は必要ですが、考え方は共通しています。Zapierで作った自動化ロジックはそのままn8nに移植できます。移行ガイドやコミュニティのサポートも充実しています。

    Q. 日本のサービス(Chatwork、kintone、freeeなど)との連携はどちらが良いですか?

    A. Zapierの方が日本のSaaSサービスとの公式連携が充実しています。n8nでも連携可能ですが、HTTP Requestノードを使ったAPI連携が必要になる場合があります。

    まとめ

    n8nとZapierは、どちらも優れたワークフロー自動化ツールですが、設計思想が異なります。

    観点 n8n Zapier
    コスト ◎(セルフホストなら無料) ○(無料プランあり、大量利用は高い)
    使いやすさ ○(慣れれば快適) ◎(初心者に優しい)
    連携サービス ○(500+、API拡張で無限) ◎(8,000+)
    複雑なワークフロー
    AI機能 ◎(AIエージェント構築可能) ○(AIオーケストレーション)
    セキュリティ ◎(セルフホスト可能) ○(クラウドのみ)

    結論

    • 「手軽に始めたい」「シンプルな連携」 → Zapier
    • 「コスト重視」「複雑な処理」「AI活用」 → n8n

    まずはZapierの無料プランまたはn8n Cloudの14日間トライアルで試してみて、自分の用途に合うかを確認することをおすすめします。

    n8nの詳しい使い方は、料金プランについてはも参考にしてください。また、n8nとMakeの比較についてはで解説しています。