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  • n8nとは?無料で使えるワークフロー自動化ツールを初心者向けに解説【2025年版】

    n8nとは?無料で使えるワークフロー自動化ツールを初心者向けに解説【2025年版】

    n8n(エヌエイトエヌ)は、業務を自動化できるオープンソースのワークフローツールです。プログラミング不要で、さまざまなアプリやサービスを連携させ、手作業を自動化できます。

    この記事では、n8nとは何か、何ができるのか、なぜ注目されているのかを初心者向けにわかりやすく解説します。

    n8nとは

    n8n(エヌエイトエヌ)は、ドイツで開発されたオープンソースのワークフロー自動化ツールです。読み方は「エヌ・エイト・エヌ」で、「nodemation(ノードメーション)」の略称です。

    普段使っているアプリやサービス(Gmail、Slack、Googleスプレッドシート、Notionなど)を連携させて、手作業でやっていた定型業務を自動化できます。

    例えば、以下のような自動化が可能です。

    • メールの添付ファイルを自動でGoogleドライブに保存
    • フォームの回答をスプレッドシートに記録してSlackに通知
    • SNSの投稿を自動で収集してデータベースに保存
    • AIを使ってメールの内容を要約し、担当者に振り分け

    2025年3月には5,500万ユーロ(約90億円)の資金調達を実施し、GitHub上で5万以上のスターを獲得するなど、世界中のエンジニアや企業から注目を集めています。

    n8nの特徴

    n8nには、他の自動化ツールにはない特徴があります。

    ノーコード・ローコードで使える

    n8nは、プログラミング不要で使えるノーコード/ローコードツールです。「ノード」と呼ばれる部品をドラッグ&ドロップで配置し、線でつなぐだけでワークフローを作成できます。

    視覚的に処理の流れを確認できるため、プログラミング経験がなくても直感的に操作できます。一方で、必要に応じてJavaScriptやPythonのコードを書いて高度な処理を実装することも可能です。

    オープンソースで無料

    n8nはオープンソースソフトウェアとして公開されており、セルフホスト版は無料で利用できます。自分のサーバーやパソコンにインストールすれば、実行回数の制限なく無料で使い続けられます。

    有料のクラウド版もありますが、セルフホスト版なら初期費用・月額費用ゼロで始められるため、コストを抑えたい企業や個人にとって大きなメリットです。

    500以上のサービスと連携可能

    n8nは500種類以上のアプリやサービスと連携できます。主要な連携先は以下の通りです。

    カテゴリ 連携可能なサービス例
    コミュニケーション Slack、Discord、LINE、Microsoft Teams
    メール Gmail、Outlook、IMAP/SMTP
    ドキュメント Google Sheets、Notion、Airtable
    ストレージ Google Drive、Dropbox、OneDrive
    CRM・マーケティング Salesforce、HubSpot、Mailchimp
    開発 GitHub、GitLab、Jira
    データベース MySQL、PostgreSQL、MongoDB
    AI OpenAI、Claude、Google AI

    さらに、HTTP Requestノードを使えば、APIを持つあらゆるサービスと連携できます。

    セルフホストでデータを自社管理

    n8nはセルフホスト(自社サーバーへのインストール)に対応しています。これにより、ワークフローで扱うデータを外部に出さず、自社環境内で完結させることができます。

    ZapierやMakeなどのクラウド専用ツールでは、すべてのデータが外部サーバーを経由しますが、n8nなら機密性の高いデータも安心して扱えます。

    AIエージェントを構築できる

    n8nは、OpenAIやClaudeなどのAI/LLMとの連携に対応しています。単にAIを呼び出すだけでなく、AIが自律的に判断して次のアクションを選択する「AIエージェント」を構築できます。

    例えば、「受信したメールの内容をAIに解釈させ、内容に応じて返信案を作成する・データベースを検索する・担当者に通知するといった異なるタスクを自動で実行させる」といった高度な自動化が可能です。

    n8nでできること

    n8nを使うと、さまざまな業務を自動化できます。代表的なユースケースを紹介します。

    データ連携・同期

    異なるシステム間でデータを自動的に連携・同期できます。

    • フォームの回答をCRMとスプレッドシートに同時登録
    • ECサイトの注文情報を在庫管理システムに連携
    • 複数のデータソースを統合してレポートを自動生成

    通知・アラート

    特定の条件が満たされたときに、自動で通知を送信できます。

    • 重要なメールを受信したらSlackに即時通知
    • サーバーの監視データが閾値を超えたらアラート
    • スプレッドシートが更新されたら関係者にメール送信

    定期実行タスク

    毎日・毎週など決まったスケジュールで処理を自動実行できます。

    • 毎朝9時にニュースを収集してまとめを配信
    • 毎週月曜に前週の売上レポートを自動生成
    • 毎日深夜にデータベースをバックアップ

    AI活用

    AIを組み込んだ高度な自動化が可能です。

    • メールの内容をAIで要約して担当者に振り分け
    • 顧客からの問い合わせをAIで分類・優先度付け
    • ドキュメントの内容をAIで分析してレポート作成

    n8nの仕組み

    n8nでワークフローを作成する際の基本概念を説明します。

    ワークフロー

    ワークフローは、自動化したい業務の一連の流れを定義したものです。「きっかけ(トリガー)」から始まり、複数の「処理(アクション)」を順番に実行します。

    例:「メールを受信したら → 添付ファイルを取得 → Googleドライブに保存 → Slackに通知」

    ノード

    ノードは、ワークフローを構成する「部品」です。各ノードは特定の処理を担当し、これらを組み合わせてワークフローを構築します。

    ノードは大きく2種類に分かれます。

    • トリガーノード:ワークフローを開始するきっかけ(例:メール受信、スケジュール実行、Webhook)
    • アクションノード:実際の処理を実行(例:データ変換、API呼び出し、メール送信)

    接続(エッジ)

    ノード同士を線でつなぐことで、データの流れを定義します。前のノードの出力が、次のノードの入力として渡されます。条件分岐や並列処理も設定可能です。

    n8nの料金

    n8nには、セルフホスト版とクラウド版の2つの利用形態があります。

    セルフホスト版(無料)

    自分のサーバーやパソコンにインストールして使う形態です。

    • 実行回数:無制限
    • ワークフロー数:無制限
    • ユーザー数:無制限
    • 費用:無料(サーバー代のみ)

    DockerやVPSを使えば、月額1,000円程度のサーバー代だけで運用できます。

    クラウド版(有料)

    n8nが提供するクラウドサービスを利用する形態です。サーバー管理が不要で、すぐに始められます。

    プラン 月額(年払い) 実行回数 特徴
    Starter €20 2,500回/月 個人・小規模向け
    Pro €50 10,000回/月 チーム向け、高度な機能
    Enterprise 要問合せ カスタム 大規模組織向け

    ※2025年8月に料金体系が刷新され、すべてのプランでワークフロー数・ユーザー数・ステップ数が無制限になりました。

    n8nと他ツールの比較

    n8nと代表的な自動化ツールを比較します。

    項目 n8n Zapier Make
    料金 セルフホスト無料 月$19.99〜 月$9〜
    課金単位 実行回数 タスク数 オペレーション数
    連携サービス数 500+ 7,000+ 1,800+
    セルフホスト
    複雑なワークフロー
    AIエージェント
    日本語UI
    学習コスト やや高い 低い 中程度

    n8nが向いている人

    • コストを抑えて大量の自動化を実行したい
    • 複雑な条件分岐やデータ処理が必要
    • AIエージェントを構築したい
    • データを自社環境で管理したい
    • カスタマイズ性を重視する

    Zapier・Makeが向いている人

    • 日本語UIで手軽に始めたい
    • シンプルな連携がメイン
    • サーバー管理をしたくない
    • 非エンジニアが主に使用する

    詳しい比較はをご覧ください。

    n8nの始め方

    n8nを始める方法は主に3つあります。

    1. クラウド版で試す(最も簡単)

    n8n公式サイトでアカウントを作成すれば、すぐに使い始められます。14日間の無料トライアルがあるため、まずは機能を試してみたい方におすすめです。

    1. n8n公式サイト(n8n.io)にアクセス
    2. 「Get started free」をクリック
    3. メールアドレスでアカウント作成
    4. ワークフロー作成画面が表示される

    2. Dockerでローカル実行

    Dockerがインストールされていれば、1コマンドでn8nを起動できます。

    
    docker run -it –rm –name n8n -p 5678:5678 -v n8n_data:/home/node/.n8n n8nio/n8n
    

    ブラウザで http://localhost:5678 にアクセスすると、n8nの画面が表示されます。

    詳しいセットアップ方法はをご覧ください。

    3. VPSで本番運用

    本格的に運用する場合は、VPS(仮想サーバー)にn8nをインストールします。HTTPS対応やPostgreSQLとの連携など、本番環境に必要な設定を行います。

    セルフホストの詳細はで解説しています。

    よくある質問

    Q. プログラミングができなくても使えますか?

    A. はい、使えます。n8nはノーコードツールとして設計されており、ノードをドラッグ&ドロップで配置するだけでワークフローを作成できます。ただし、複雑なデータ処理にはJavaScriptの基礎知識があると便利です。

    Q. 日本語で使えますか?

    A. UIは英語のみですが、ワークフロー内のテキスト(メッセージ、通知文など)には日本語を使用できます。データ処理も日本語に対応しています。

    Q. 無料で商用利用できますか?

    A. セルフホスト版は、自社の業務効率化目的であれば無料で商用利用できます。ただし、n8nをホスティングして第三者に有料提供することは制限されています。

    Q. どのくらいの規模まで対応できますか?

    A. セルフホスト版は実行回数無制限のため、個人利用から大規模企業まで対応可能です。実際にメルカリなどの大企業でも業務自動化基盤として採用されています。

    Q. セキュリティは大丈夫ですか?

    A. クラウド版はSOC 2 Type II認証を取得しています。セルフホスト版は自社環境で完結するため、機密データも安全に扱えます。HTTPS対応や認証設定も可能です。

    まとめ

    n8nは、オープンソースで無料から使える強力なワークフロー自動化ツールです。

    特徴 内容
    概要 オープンソースのワークフロー自動化ツール
    料金 セルフホスト版は無料、クラウド版は€20/月〜
    連携 500以上のサービスと連携可能
    強み コスト、セルフホスト、AI連携、柔軟性
    向いている人 コスト重視、複雑な自動化、AI活用したい人

    手軽に始めたい場合はクラウド版の無料トライアル、コストを抑えて本格運用したい場合はDockerでのセルフホストがおすすめです。

    n8nの具体的な使い方は、料金の詳細はをご覧ください。AIとの連携方法はで解説しています。

  • n8n使い方完全ガイド|初心者向けワークフロー作成チュートリアル【2025年版】

    n8n使い方完全ガイド|初心者向けワークフロー作成チュートリアル【2025年版】

    n8nは、ノーコードで業務を自動化できるワークフローツールです。この記事では、n8nの基本的な使い方から実践的なワークフロー作成まで、初心者にもわかりやすく解説します。

    n8nの基本概念

    n8nを使いこなすには、まず2つの基本概念を理解しましょう。

    ワークフローとは

    ワークフローは、自動化したい業務の一連の流れを定義したものです。「トリガー(きっかけ)」から始まり、複数の「アクション(処理)」を順番に実行します。

    例えば「メールを受信したら → 内容を要約して → Slackに通知する」という一連の流れが1つのワークフローです。

    ノードとは

    ノードは、ワークフローを構成する「部品」です。n8nには500種類以上のノードがあり、これらを組み合わせて自動化を実現します。

    ノードは大きく2種類に分かれます。

    種類 役割
    トリガーノード ワークフローを開始するきっかけ Webhook、スケジュール、メール受信
    アクションノード 実際の処理を実行 データ変換、API呼び出し、通知送信

    n8nの画面構成

    n8nにログインすると表示される主な画面を説明します。

    ダッシュボード

    作成したワークフローの一覧が表示されます。ここから新規ワークフローを作成したり、既存のワークフローを編集・実行できます。

    ワークフローエディター(キャンバス)

    ワークフローを作成・編集するメイン画面です。ノードをドラッグ&ドロップで配置し、線でつないでワークフローを構築します。

    主な操作方法は以下の通りです。

    • ノードの追加:「+」ボタンをクリック、またはTabキー
    • ノードの接続:ノードの端をドラッグして別のノードに接続
    • ノードの設定:ノードをダブルクリック
    • テスト実行:「Test workflow」ボタン
    • 保存:Ctrl+S(Mac: Cmd+S)

    ノードパネル

    利用可能なノードを検索・選択する画面です。カテゴリ別に整理されており、検索窓で目的のノードを素早く見つけられます。

    最初のワークフローを作成しよう

    実際にワークフローを作成してみましょう。ここでは「毎日決まった時間にSlackにメッセージを送信する」シンプルなワークフローを作成します。

    ステップ1:新規ワークフローを作成

    1. ダッシュボードで「Create Workflow」または「+」ボタンをクリック
    2. ワークフロー名を入力(例:「毎朝のリマインダー」)

    ステップ2:トリガーノードを追加

    1. キャンバスの「+」ボタンをクリック
    2. 検索窓に「schedule」と入力
    3. 「Schedule Trigger」をクリックして追加
    4. 設定画面で以下を設定
      • Trigger Interval:Days
      • Days Between Triggers:1
      • Trigger at Hour:9(午前9時)
      • Trigger at Minute:0

    ステップ3:Slackノードを追加

    1. Schedule Triggerノードの右端の「+」をクリック
    2. 検索窓に「slack」と入力
    3. 「Slack」をクリックして追加
    4. 認証情報を設定
      • 「Create New Credential」をクリック
      • SlackのOAuth認証画面で許可
    5. 送信設定
      • Resource:Message
      • Operation:Send
      • Channel:送信先のチャンネルを選択
      • Text:「おはようございます!今日も頑張りましょう!」

    ステップ4:テストと有効化

    1. 「Test workflow」ボタンでテスト実行
    2. Slackにメッセージが送信されることを確認
    3. 右上の「Save」ボタンで保存
    4. 「Active」トグルをオンにして有効化

    これで、毎朝9時にSlackにメッセージが自動送信されるワークフローが完成です。

    よく使うノードと使い方

    n8nで頻繁に使用するノードを紹介します。

    トリガー系ノード

    Schedule Trigger(スケジュールトリガー)

    指定した時間や間隔でワークフローを実行します。

    • 毎日決まった時刻に実行
    • ◯分ごとに実行
    • 特定の曜日だけ実行

    Webhook

    外部からのHTTPリクエストでワークフローを起動します。

    • フォーム送信時に処理を実行
    • 他のシステムからの通知を受け取る
    • APIエンドポイントとして機能

    メール系トリガー(Gmail、IMAP)

    メールの受信をきっかけにワークフローを実行します。

    • 特定のラベルのメールを処理
    • 添付ファイルの自動処理

    データ処理系ノード

    Edit Fields(Set)

    データのフィールドを追加・編集・削除します。次のノードに渡すデータを整形する際に使用します。

    IF

    条件分岐を実現します。条件に応じて異なる処理を実行できます。

    例:メールの件名に「緊急」が含まれていたらSlackに通知、それ以外はスプレッドシートに記録

    Split In Batches

    大量のデータを小さなバッチに分割して処理します。API制限を回避する際に有用です。

    Merge

    複数の入力データを1つに統合します。並行処理の結果をまとめる際に使用します。

    外部サービス連携ノード

    HTTP Request

    任意のAPIにリクエストを送信します。n8nに専用ノードがないサービスとも連携可能です。

    Google Sheets

    Googleスプレッドシートの読み書きを行います。データの保存先として頻繁に使用されます。

    Slack / Discord / LINE

    各種メッセージングサービスへの通知を送信します。

    OpenAI / Claude

    AI/LLMを使った処理を実行します。テキスト生成、要約、分類などに活用できます。

    実践的なワークフロー例

    より実用的なワークフロー例を紹介します。

    例1:フォーム回答をスプレッドシートに自動記録

    構成

    1. Webhook(フォームからのデータ受信)
    2. Edit Fields(データの整形)
    3. Google Sheets(スプレッドシートに追記)
    4. Slack(受付完了を通知)

    ポイント

    • Webhookノードの「Respond」設定を「Using ‘Respond to Webhook’ Node」に変更
    • フォーム送信者への完了メッセージはRespond to Webhookノードで返す

    例2:メールの内容をAIで要約してSlack通知

    構成

    1. Gmail Trigger(新着メール受信)
    2. IF(特定の送信者のみ処理)
    3. OpenAI(メール内容を要約)
    4. Slack(要約をチャンネルに投稿)

    ポイント

    • OpenAIノードのプロンプトに「以下のメールを3行で要約してください」のように指示
    • GmailのCredentialはOAuth2で認証

    例3:RSS更新をチェックしてデータベースに保存

    構成

    1. Schedule Trigger(1時間ごとに実行)
    2. RSS Read(RSSフィードを取得)
    3. IF(新着記事のみフィルタ)
    4. Google Sheets(記事情報を保存)
    5. Slack(新着記事を通知)

    Expressionの使い方

    Expressionは、ノード間でデータを受け渡す際に使用する記法です。前のノードの出力データを参照したり、データを加工したりできます。

    基本的な書き方

    Expressionは二重波括弧 {{ }} で囲んで記述します。

    
    // 前のノードの出力データを参照
    {{ $json.email }}
    
    // 前のノードの特定フィールドを参照
    {{ $json.user.name }}
    
    // 条件式
    {{ $json.status === ‘active’ ? ‘有効’ : ‘無効’ }}
    

    よく使うExpression

    Expression 説明
    {{ $json.fieldName }} 現在のアイテムのフィールドを参照
    {{ $(‘NodeName’).item.json.field }} 特定のノードの出力を参照
    {{ $now.toISO() }} 現在の日時(ISO形式)
    {{ $today.toISO() }} 今日の日付(ISO形式)
    {{ $json.text.toLowerCase() }} 文字列を小文字に変換
    {{ $json.items.length }} 配列の要素数

    日付のフォーマット

    
    // 日本語形式の日付
    {{ $now.format(‘YYYY年MM月DD日’) }}
    
    // 時刻を含む
    {{ $now.format(‘YYYY-MM-DD HH:mm:ss’) }}
    

    認証情報(Credentials)の管理

    外部サービスと連携するには、認証情報(Credentials)の設定が必要です。

    認証情報の作成手順

    1. ノードの設定画面で「Credential」欄をクリック
    2. 「Create New Credential」を選択
    3. 認証方式に応じて必要な情報を入力
      • OAuth2:Googleなどのサービスにログインして許可
      • API Key:サービス側で発行したAPIキーを入力
      • Basic Auth:ユーザー名とパスワードを入力
    4. 「Save」で保存

    認証情報の再利用

    一度作成した認証情報は、同じサービスを使う別のワークフローでも再利用できます。Credentialのドロップダウンから既存の認証情報を選択するだけです。

    エラー処理とデバッグ

    テスト実行でデバッグ

    ワークフロー作成中は「Test workflow」ボタンでテスト実行できます。各ノードの実行結果(入力データ、出力データ)を確認できるため、問題の特定が容易です。

    実行履歴の確認

    有効化したワークフローの実行履歴は、ワークフロー画面の「Executions」タブで確認できます。成功・失敗の状況や、各ノードの処理データを確認できます。

    エラー通知の設定

    ワークフローがエラーで停止した場合に通知を受け取る設定ができます。

    1. ワークフロー設定(歯車アイコン)を開く
    2. 「Error Workflow」で通知用のワークフローを指定

    通知用ワークフローでは、エラー情報をSlackやメールで送信するように設定します。

    ワークフロー作成のコツ

    1. 小さく始める

    最初から複雑なワークフローを作ろうとせず、まずは2〜3ノードのシンプルな構成から始めましょう。動作を確認しながら徐々にノードを追加していくと、トラブルシューティングが容易です。

    2. 各ノードの役割を理解する

    n8nは500種類以上のノードがありますが、一度にすべてを覚える必要はありません。よく使うノードから1つずつ、「何ができるか」「どんな設定があるか」を把握していきましょう。

    3. テンプレートを活用する

    n8nには600以上のワークフローテンプレートが用意されています。目的に近いテンプレートをインポートして、自分の用途に合わせてカスタマイズするのが効率的です。

    4. 自分の業務を自動化する

    普段自分がやっている業務を自動化するのがおすすめです。業務内容を深く理解しているので、何を自動化すべきか、どこに注意が必要かの判断ができます。

    5. メモを活用する

    n8nではノードやワークフローにメモを残せます。なぜその設定にしたのか、何を処理しているのかを記録しておくと、後から見返したときに理解しやすくなります。

    よくある質問

    Q. ワークフローが動かないときは?

    A. 以下を確認してください。

    • ワークフローが「Active」になっているか
    • 認証情報(Credentials)が正しく設定されているか
    • テスト実行でエラーが出ていないか
    • トリガー条件が正しいか(スケジュールの時刻など)

    Q. 無料で使えますか?

    A. はい。n8n Cloudは14日間の無料トライアルがあります。また、セルフホスト版(Docker等でインストール)は実行回数無制限で無料で使用できます。

    Q. 日本語は使えますか?

    A. UIは英語ですが、ワークフロー内のテキスト(メッセージ、通知文など)には日本語を使用できます。データ処理も日本語に対応しています。

    Q. どんなサービスと連携できますか?

    A. n8nは500以上のサービスと連携可能です。主要なものとして、Google系サービス(Gmail、Sheets、Drive)、Slack、Notion、Discord、LINE、OpenAI、各種データベースなどがあります。また、HTTP Requestノードを使えば、APIを持つあらゆるサービスと連携できます。

    まとめ

    n8nの基本的な使い方を解説しました。

    ポイント 内容
    基本概念 ワークフロー=自動化の流れ、ノード=部品
    ノードの種類 トリガー(開始)とアクション(処理)
    データ参照 Expressionで前のノードのデータを取得
    外部連携 Credentialsで認証情報を管理
    デバッグ テスト実行と実行履歴で確認

    まずはシンプルなワークフローから始めて、徐々に複雑な自動化に挑戦していきましょう。テンプレートを活用すれば、実用的なワークフローをすぐに構築できます。

    n8nの導入方法については、Dockerでのセットアップはを参考にしてください。AIとの連携方法はで詳しく解説しています。

  • n8n vs Zapier徹底比較|料金・機能・使いやすさの違いと選び方【2025年版】

    n8n vs Zapier徹底比較|料金・機能・使いやすさの違いと選び方【2025年版】

    n8nとZapierは、どちらも業務を自動化するためのツールですが、設計思想や料金体系、得意な用途が大きく異なります。この記事では、両者の違いを料金、機能、使いやすさなど多角的に比較し、どちらを選ぶべきかを解説します。

    n8nとZapierの概要

    まずは両ツールの基本情報を確認しましょう。

    n8nとは

    n8n(エヌエイトエヌ)は、2019年にドイツで開発されたワークフロー自動化ツールです。オープンソースで提供され、セルフホスト(自社サーバー運用)とクラウド版の両方を選択できます。

    • オープンソース(Fair-code License)
    • セルフホストなら実行回数無制限
    • 500以上のサービス連携
    • ノードベースの視覚的なワークフロー構築
    • コードによる拡張が可能

    Zapierとは

    Zapier(ザピアー)は、2011年にアメリカで誕生したクラウド型の自動化プラットフォームです。世界で最も利用されているワークフロー自動化ツールの一つで、非エンジニアでも簡単に使える操作性が特徴です。

    • 完全クラウド型(セルフホスト不可)
    • 8,000以上のアプリと連携
    • 直感的なステップバイステップ形式のUI
    • 豊富なテンプレート
    • 日本語サポートあり

    比較表:n8n vs Zapier

    項目 n8n Zapier
    料金 セルフホスト:無料
    Cloud:€20〜/月
    無料(100タスク/月)
    有料:$19.99〜/月
    課金単位 ワークフロー実行回数 タスク数(ステップ単位)
    連携サービス数 500以上 8,000以上
    セルフホスト 可能(推奨) 不可
    複雑なワークフロー 得意(条件分岐、ループなど) 基本的(有料で拡張)
    学習コスト やや高い 低い
    日本語対応 UI英語のみ UI日本語対応
    AI連携 AIエージェント構築可能 AIオーケストレーション機能
    コード拡張 JavaScript/Python対応 コードステップあり(制限的)
    向いている人 技術者、コスト重視 非エンジニア、手軽さ重視

    料金比較

    n8nとZapierの最も大きな違いの一つが料金体系です。

    n8nの料金

    プラン 月額 実行回数 特徴
    セルフホスト 無料(サーバー代のみ) 無制限 自社サーバーで完全管理
    Starter €20(約3,200円) 2,500回 クラウド版の入門プラン
    Pro €50(約8,000円) 10,000回 本格運用向け
    Enterprise 要問い合わせ 無制限 大規模組織向け

    ポイント:n8nの課金単位は「ワークフロー実行回数」です。1つのワークフローが何ステップあっても、1回の実行で1カウントです。

    Zapierの料金

    プラン 月額 タスク数 特徴
    Free 無料 100タスク/月 2ステップZapのみ
    Professional $19.99〜(約3,000円〜) 750タスク〜 マルチステップ対応
    Team $69〜(約10,500円〜) 2,000タスク〜 チーム共有機能
    Enterprise 要問い合わせ 100,000タスク〜 エンタープライズ機能

    ポイント:Zapierの課金単位は「タスク数」です。ワークフロー内の各ステップ(アクション)が1タスクとしてカウントされます。

    コスト比較の具体例

    1日100回実行する5ステップのワークフローを1ヶ月運用した場合を比較します。

    n8n(セルフホスト)の場合

    • ワークフロー実行:100回 × 30日 = 3,000回
    • コスト:VPS代(約1,000円/月)のみ

    Zapierの場合

    • タスク消費:100回 × 5ステップ × 30日 = 15,000タスク
    • 必要プラン:Team以上(約$200/月 = 約30,000円)

    このように、複雑なワークフローを高頻度で実行する場合、n8nのコスト優位性は圧倒的です。

    機能比較

    連携サービス

    Zapierの強み

    Zapierは8,000以上のアプリと連携可能で、これは業界最多です。日本のサービス(Chatwork、kintone、freeeなど)との連携も充実しています。

    n8nの特徴

    n8nの公式連携は500種類以上ですが、HTTPリクエストノードを使えばAPIを持つあらゆるサービスと連携可能です。技術力があれば連携先は事実上無限です。

    ワークフローの複雑さ

    Zapierの制限

    • 無料プランは2ステップのみ
    • 条件分岐(Paths)は有料プラン
    • ループ処理は限定的

    n8nの強み

    • 条件分岐、ループ、エラーハンドリングが標準機能
    • ワークフローの分岐・合流を自由に設計
    • サブワークフロー(別ワークフローの呼び出し)対応

    AI機能

    Zapierのアプローチ

    Zapierは「AIオーケストレーション」を打ち出し、複数のAIを連携させる機能を強化しています。AI搭載のZapビルダーでワークフロー作成をAIがサポートします。

    n8nのアプローチ

    n8nは本格的なAIエージェントの構築が可能です。AI Agentノードを使い、LLMにツールを与えて自律的に動作するエージェントを構築できます。

    拡張性

    Zapier

    • コードステップでJavaScript/Pythonを実行可能(制限あり)
    • Webhookでカスタム連携
    • 基本的にクラウド内で完結

    n8n

    • Functionノードで自由にJavaScriptを実行
    • カスタムノードの作成が可能
    • セルフホストなら環境を完全にカスタマイズ
    • ワークフローをJSON形式でエクスポート/インポート

    使いやすさ比較

    学習コスト

    Zapier

    • ステップバイステップのウィザード形式
    • UIが日本語対応
    • 豊富なテンプレート
    • 初心者でも5分で最初の自動化を作成可能

    n8n

    • キャンバス形式でノードを線でつなぐ
    • UIは英語のみ
    • セルフホストの場合はサーバー構築が必要
    • 慣れれば強力だが、最初は学習コストがかかる

    デバッグのしやすさ

    Zapier

    各ステップの実行結果をタスク履歴で確認できます。エラー発生時は通知が届き、原因特定がしやすいです。

    n8n

    ワークフローをリアルタイムでテスト実行でき、各ノードの入出力データを視覚的に確認できます。デバッグのしやすさではn8nが優れています。

    セキュリティ比較

    データの取り扱い

    Zapier

    • 完全クラウド型でZapier社のサーバーを経由
    • SOC 2 Type II認証取得
    • Enterprise版ではより高度なセキュリティ機能

    n8n

    • セルフホストなら自社サーバーで完結(データ外部送信なし)
    • 機密データを扱う場合に有利
    • ただしセキュリティ管理は自己責任

    どちらが安全か

    セキュリティ要件が厳しい場合(金融、医療、機密情報など)は、n8nのセルフホストが推奨されます。一般的な業務用途であれば、Zapierのマネージドセキュリティで十分です。

    どちらを選ぶべきか

    Zapierがおすすめな人

    • プログラミング知識がない、または最小限にしたい
    • 日本語UIで操作したい
    • シンプルな自動化(1対1のアプリ連携)が中心
    • すぐに始めたい、サーバー管理はしたくない
    • 日本のSaaSサービスと連携したい
    • チームで共有して使いたい

    n8nがおすすめな人

    • コストを抑えたい(大量実行や複雑なワークフロー)
    • 複雑な条件分岐やループ処理が必要
    • AIエージェントを構築したい
    • 独自APIや社内システムと連携したい
    • データを自社環境に留めたい
    • 技術的なカスタマイズをしたい

    選び方のフローチャート

    1. 技術力はあるか?
      • なし → Zapier
      • あり → 次へ
    2. コストを最小化したいか?
      • はい → n8n(セルフホスト)
      • いいえ → 次へ
    3. ワークフローは複雑か?
      • シンプル → Zapier
      • 複雑 → n8n
    4. 機密データを扱うか?
      • はい → n8n(セルフホスト)
      • いいえ → どちらでもOK

    併用するという選択肢

    n8nとZapierは排他的な選択ではありません。併用する方法もあります。

    • Zapierで小さく始める:無料プランで自動化の効果を確認
    • 複雑化したらn8nに移行:コストや機能の限界を感じたら切り替え
    • 用途で使い分け:シンプルな連携はZapier、複雑な処理はn8n

    よくある質問

    Q. 完全な初心者にはどちらがおすすめですか?

    A. Zapierをおすすめします。日本語UI、豊富なテンプレート、ステップバイステップのガイドがあり、5分で最初の自動化を作成できます。n8nは便利ですが、最初の学習コストがかかります。

    Q. 月額コストを最小限にしたい場合は?

    A. n8nのセルフホストが最もコストパフォーマンスが高いです。VPS代(月500〜1,000円程度)のみで実行回数無制限です。技術力がない場合でも、n8n Cloudのトライアル(14日間無料)で試すことをおすすめします。

    Q. ZapierからN8nへの移行は難しいですか?

    A. ワークフローの再構築は必要ですが、考え方は共通しています。Zapierで作った自動化ロジックはそのままn8nに移植できます。移行ガイドやコミュニティのサポートも充実しています。

    Q. 日本のサービス(Chatwork、kintone、freeeなど)との連携はどちらが良いですか?

    A. Zapierの方が日本のSaaSサービスとの公式連携が充実しています。n8nでも連携可能ですが、HTTP Requestノードを使ったAPI連携が必要になる場合があります。

    まとめ

    n8nとZapierは、どちらも優れたワークフロー自動化ツールですが、設計思想が異なります。

    観点 n8n Zapier
    コスト ◎(セルフホストなら無料) ○(無料プランあり、大量利用は高い)
    使いやすさ ○(慣れれば快適) ◎(初心者に優しい)
    連携サービス ○(500+、API拡張で無限) ◎(8,000+)
    複雑なワークフロー
    AI機能 ◎(AIエージェント構築可能) ○(AIオーケストレーション)
    セキュリティ ◎(セルフホスト可能) ○(クラウドのみ)

    結論

    • 「手軽に始めたい」「シンプルな連携」 → Zapier
    • 「コスト重視」「複雑な処理」「AI活用」 → n8n

    まずはZapierの無料プランまたはn8n Cloudの14日間トライアルで試してみて、自分の用途に合うかを確認することをおすすめします。

    n8nの詳しい使い方は、料金プランについてはも参考にしてください。また、n8nとMakeの比較についてはで解説しています。